SNSが奪う自分の幸せ
「気づいたらSNSを覗いていた」──そんな経験は誰にでもあると思います。数分のつもりが気づけば30分、1時間。終わったあとに虚無感に襲われる。
SNSは楽しい一方で、使い方を間違えると人生の幸福度を下げてしまうリスクがあります。では、なぜSNSが私たちの幸せを奪ってしまうのでしょうか?
人は他人と比較してしまう社会性の動物
人と比較するのはやめよう
巷にこんな耳ざわりにいい言葉があふれていますが、何度そのマインドをもっていても
いや無理 となるのは私だけじゃないはずです。
人間は「社会性の動物」です。心理学的にも、私たちは本能的に周囲と自分を比べる習性を持っています。
社会性の動物がその社会で生き残っていく上で、一番のリスクとなりうる存在はなんでしょうか。
自分より優れている人の存在です。
自分より優れている人が存在しているということは、その社会の中での自分の序列が一つ下がること意味し、それは社会的生活を営んでいる人間にとっては痛恨の痛手です。
SNSでは、友人や知人、あるいは全くの他人の「成功・旅行・結婚・昇進」といった華やかな瞬間が流れてきます。こうした情報は無意識のうちに比較の対象となり、「自分はまだまだだ」「なんで自分だけ…」という劣等感を生みやすいのです。
かつて世界一幸せなと言われた国ブータンから学ぶ情報の少なさと幸福度
「世界一幸せな国」として知られるブータンは、長らくテレビやインターネットの普及率が低い国でした。外部の情報が少ないからこそ、人々は自分の暮らしに満足し、足るを知る心を持てていたのです。
しかし、今ではその幸福度は急降下し、幸せな国と言えなくなってしまっています。
それはインターネットがブータンでも普及し、「比較」ができるようになってしまったから。
まさに現代の日本と同様、無限に流れてくる情報が「比較の種」となり、必要以上に不安や焦りを煽ってしまった結果だと思います。情報が多いことが必ずしも幸せに繋がらないのはこのためです。
SNSはチャンピオンデータしか出さない
SNSに流れる情報は「人生のハイライト」ばかりです。
・スポーツで優勝した瞬間
・子どもの入学式の笑顔
・海外旅行の写真
こうした投稿は「人生のチャンピオンデータ」であって、日常の9割以上を占める地味で普通の瞬間はほとんど共有されません。
それを知らずに眺め続けると、「みんなは充実しているのに、自分だけ取り残されている」という錯覚を起こしてしまうのです。
SNSとの上手な付き合いかた
SNSを完全にやめる必要はありません。大事なのは「距離感」を持つことです。次の4つの習慣を意識するだけで、SNSに振り回されない自分を取り戻せます。
- 通知をオフにする
→ 強制的に覗かされる仕組みを断ち切る。 - フォローを整理する
→ 比較を生む相手より、自分を前向きにしてくれるアカウントを残す。 - 発信を主として使う
→ 「受け身」ではなく「能動的」な利用に切り替える - デジタルデトックスを取り入れる
→ 週末だけSNS断ちして、本や自然に触れる時間に変える。
結論:SNSを覗く時間を【自分の時間】に変えよう
SNSは悪ではなく、便利なツールです。しかし「ただ覗く」だけの習慣は、幸せをじわじわと奪っていきます。
比較で不幸になるくらいなら、その時間を家族との会話、趣味、運動、読書といった“自分の幸せを感じられる時間”に変えてみてください。
きっと人生はもっと豊かで楽しいものになるはずです。
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