【読書レビュー】保坂正康『あの戦争は何だったのか』|太平洋戦争の真実を知り、自分で考える力を鍛える一冊

読書記録

「太平洋戦争って何だったのか?」
そんな漠然とした疑問を持った方に、ぜひ手に取ってほしいのが、保坂正康氏の『あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書』です。

あの戦争は何だったのか(新潮新書)【電子書籍】[ 保阪正康 ]

価格:924円
(2025/6/10 04:36時点)
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なぜこの本を読もうと思ったのか?

日本人としての教養として、太平洋戦争という歴史的出来事を正しく知りたかったからです。
学校では「戦争の悲惨さ」は教えられますが、【なぜ日本はあの戦争に突入していったのか?】という根本的な問いには、ほとんど触れられていなかったと感じています。

こんな人におすすめ

  • 歴史を学び直したい大人
  • 太平洋戦争の背景や日本の意思決定構造に興味がある人
  • 戦時中の日本の「内情」を知りたい人
  • 「自分の頭で考える」力をつけたい人

読書難易度【★★☆☆☆】

漢字や専門用語はやや多めですが、新聞やビジネス書を読むレベルの人であれば問題ありません。活字アレルギーがなければサクサク読めます。

読んで得られること

この本を読むと、以下のような視点を得られます:

  • 日本は戦略なきまま感情的に戦争に突入していた
  • 軍部と政府の統率はバラバラで意思決定は崩壊状態だった
  • 国民の多くは「知らされていなかった」まま戦争に巻き込まれた
  • 今のメディア社会と戦時中の情報統制には危険な共通点がある

読後の率直な感想

読後、最も強く感じたのは、
「こんな無責任な上層部のために、多くの命が犠牲になったのか…」という怒りに近い思いでした。

そして、戦争中と同じように、現代でも一方的な情報に流される危険性があることにゾッとしました。

メディアが見せる世界と、実際に世界で起きている地政学的変化(例:BRICSやグローバルサウスの台頭)にはギャップがあります。
このような情報格差は、ある意味で「現代版の情報統制」とも言えます。

だからこそ、今を生きる私たちに必要なのは、受け身ではなく「自分の頭で考える力」です。

まとめ|戦争の悲劇を知るだけでなく「なぜ」を問う

保坂正康さんの『あの戦争は何だったのか』は、単なる戦争悲話ではなく、構造的な問題・意思決定の欠如・国民の責任といった本質に迫る内容です。

戦争を知ることは、「戦争に反対すること」以上に、「なぜそうなったかを考えること」が大切。

そしてそれは、情報があふれる現代を生きる私たちにも必要な態度だと思います。

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